李健煕サムスン会長「攻撃的な規制緩和を」

韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は19日、「中小企業は弱者という理由で同情される立場だったが、いまや客観的かつ冷静に進んでいかなければならない」と述べた。 また大企業については「公正競争の秩序は逆らえない市場秩序でなければならないため、政府が強力に後押しする」と明らかにした。 これとともに「大企業が勝者となって独占すれば、競争の利益が消えて共同繁栄が不可能になる」という趣旨で話を続けた。

盧大統領は青瓦台迎賓館で開かれた大・中小企業共存協力成果報告会で、「共存協力の成果が少しずつ表れている」とし、このように述べた。大企業と中小企業間の協力を促進するために設けられた大・中小企業共存協力報告会は05年5月に初めて開かれ、今回が5回目となる。

行事には李健煕(イ・コンヒ)サムスン会長、鄭夢九(チョン・モング)現代・起亜車会長、具本茂(ク・ボンム)LG会長、崔泰元(チェ・テウォン)SK会長ら4大グループの会長と趙錫來(チョ・ソクレ)全経連会長、金基文(キム・キムン)中小企業中央会会長ら経済団体代表、学界関係者ら130人余が出席した。

自由発言の時間に李健煕サムスン会長は「現在のようにグローバル競争が激しい時代には、大企業と中小企業が緊密に協力してこそ経済を一段階押し上げることができる」と述べた。

現代・起亜車の鄭夢九会長は「自動車生産量の75%が輸出されるため、中小企業の技術と品質は世界的な競争力を持たなければならない」とし「世界市場での競争が激しいため、部品会社との連帯が重要だ」と主張した。

中小企業中央会の金基文会長は「いまだに一方的な納品単価引き下げ要求、流通業者の販売奨励金要求など不公正取引慣行が残っている」とし、大・中小企業間の交流会と‘原資材価格納品単価連動制’の実施を建議した。

◆「1人当たり国民所得3万ドルも可能」=サムスンの李健煕会長は盧大統領が入場する前、記者らとの会見で‘規制緩和の重要性’を繰り返し強調した。 以下はその要旨。

--韓国経済がいま最も力点を置いている分野は何だと考えるか。

「人材開発、研究開発(R&D)、規制緩和だと考えている。 特に規制緩和は攻撃的に行わなければならない。 先進国の規制緩和を見ればすべて出ている。 教科書だ。 規制が緩和されていないというよりも、攻撃的に進めなければならないということだ。 そうすれば早く先進国へと進むことができる。 まだ(1人当たりの国民所得は)2万ドルにもならない。 今後うまくやれば3万ドルも可能だ」

--今年下半期の経営環境は。

「悪くないと思う。サムスンの場合、今年計画した経営目標は達成できそうだ。 半導体はやや不振だが、目標は達成できるとみている」

--南北(韓国・北朝鮮)経済協力についてどう考えるか。

「事業と思ってはならない。国家と韓半島民族の問題だと思っている。個別工場や経営権など、こうした次元の問題として接近してはならない」

--現在の韓国の労使関係はどうか。

「99%はうまくいっているが、1%が問題だ」

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