外国人が「韓国の住宅価格は安い」という理由(上)

韓国政府の各種規制により、住宅価格の下落に対する期待が高まるなか、金融界と外国人は韓国の住宅価格は高くないとの主張を展開し、関心を集めている。河永求(ハ・ヨング)韓国シティ銀行頭取は最近、「韓国の不動産価格は、英国など先進国の不動産価格に比べそれほど高くない。株式をはじめ不動産は現水準から大きく下落せず、さらなる上昇を続ける可能性が高い」と見通した。経済協力開発機構(OECD)も「韓国の住宅価格の上昇率はOECD加盟国の平均より低いのに、韓国政府の不動産規制が厳しすぎる」との立場を示している。「体感住宅価格」は暴騰水準にあるが、韓国の住宅価格が高くないという妙な主張がなぜ起こっているのだろうか。

◆全国住宅価格の物価上昇率水準「高くない」

韓国の住宅価格が急激に上昇しているというが、これは首都圏に限ったことだ。政府の公式統計である国民銀行調査によると、1987年以降の韓国の住宅価格は年平均4.4%上昇した。OECDをはじめ外国人が韓国の住宅価格にバブルが存在しないと主張する理由は、住宅価格の上昇率を政府の公式統計だけで判断しているからだ。海外では住宅価格の上昇率の適性レベルを判断する際、物価上昇率を考慮に入れる。つまり、物価上昇率以上に上昇しなければ住宅価格が実質的に上昇したとみなさないということだ。このため外国人は、物価上昇率と比較した韓国の実質住宅価格は、ほとんど上昇していないと評価している。所得に対する住宅価格の比率を示すPIRも、90年の全国平均15.3から5.4に下落した。PIRは住宅価格が所得の何年分であるかを示す値だ。PIRを見ると、90年代に比べて所得を考慮に入れた実質住宅価格はかえって下落している。

このため、国際通貨機構(IMF)のジェラルド・シフ韓国担当副局長も「韓国の住宅価格が急激に上昇しているものの、1990年1月を100としたときの全国及びソウルの住宅価格は1991‐92年に110を上回ったが、現在はソウルが90以上、全国が80以下で過去最高値に達していない」と分析した。

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