日本企業が合併及び買収(M&A)や投資に積極的に乗り出し、海外市場での転換社債型新株予約権付社債(CB)やエクイティファイナンス(新株発行を伴う資金調達)が大幅に増えていることが分かった。
日本経済新聞が14日報じたところによると、2006会計年度に入ってから現在までに日本企業が米国やヨーロッパなどの海外市場でCBを発行し、調達した資金は、05会計年度の2.8倍に当たる6100億円との集計結果が出たという。
また、円建てCB発行件数も大幅に増えた。日本企業が本会計年度に海外市場で発行したCBは全部で30本になる。05年度の円建てCB発行が20本(発行総額2200億円)だったのと比較すると、大幅に上回っているというわけだ。
そのうえ企業の外部資金調達も活発になった。この期間、日本企業が国内外で新株やCBの発行を通じて調達した資金は前年度に比べ実に80%増の4兆8000億円と集計された。これは、これまで10年間のうち最も大きな規模だ。
日本経済新聞は、企業がこのように積極的な資金誘致に乗り出す理由について、M&Aによる将来の投資拡大に向けた資金確保のためと解釈した。そして今後も引き続き成長動力を拡充すために資本調達を積極的に行うとのことだ。
日本最大の海運会社、日本郵船は昨年9月、新しい船舶を購入するために550億円相当のCBを課発行した。一方、事務機器メーカーのリコーは、IBMのデジタル印刷機事業部門の買収など、M&Aのために昨年12月にCBの発行を通じ550億円を調達した。このほかにも4社が海外でCBを発行することを決めている。
これには米国やヨーロッパのヘッジファンドなど、投資家らの反応もなかなかだ。三菱UFJインターナショナルの関係者は「CBを発行した時、何度も発行額以上の資金が集まったことがある」と語った。