韓半島の温暖化、地球平均の2倍速い

昨年6月、忠南泰安(チュンナム・テアン)では「ユクチョクニンニク料理祭」が行われた。

秋に種を蒔き、春に芽が出る寒地型ニンニクであるユクチョクニンニクは味も良く、長く保存できることから人気が高い。しかし祭りを主催する泰安郡庁関係者は胸を痛める立場だ。「有名なユクチョクニンニク産地だが、栽培面積がだんだん減って、冬を越す前に芽を出す暖地型ニンニク栽培面積の方が多い」と言う。年が変わる度に気温が上がっているからだ。

リンゴは栽培地が消えてしまう危機に処している。ふじりんごは現在、全国ほとんどの地方で栽培が可能だ。農村進興庁園芸研究所は2040年ごろ、気温が3度上昇すれば「ふじ」の1級栽培地は江原道と智異(チリ)山、徳裕(トギュ)山など高山地帯に狭まると予想した。

韓半島でも地球温暖化と気候変化の被害が続々と表れている。地球温暖化は新しい現象ではない。しかし韓国の場合、ほかの国に比べて温暖化が早い速度で進んでいる。気象庁は1910年代に比べ年平均気温が1.5度上昇したものと分析した。同期間、地球全体の平均温度上昇幅である0.74度の2倍に達する数値だ。地球温暖化に高い人口密度と都会化が反映されたためだ。

これによって気候と季節までも変わった。過去100年間、1年間の雨や雪の量は1150ミリから1250ミリと100ミリ増えた。一方、雨や雪の降る日は減って、豪雨(1日の降水量が80ミリ以上)の日は年間2.3日に増えた。最近10年間の気温を比べた結果、過去3月12日に始まっていた春が、最近には3月9日で、3日繰り上がったことがわかった。夏も6月7日から6月3日と4日早く始まって1週間長くなった。代わりに冬は1週間短くなった。桜の開化時期も徐々に早くなり、41~70年と71~2000年を比べると平均5.2日早くなった。

特に今年1月、ソウルの気温は南部地方と変わらないほどとても暖かかった。これが続けばソウルが亜熱帯地域に変わることもあり得るわけだ。

慶煕(キョンヒ)大ユン・ジンイル教授は、都市ヒートアイランド現象を抑制しなければ2071~2100年には、ソウルの1月最低気温が零下6.1度から0度以上に上がるものと予測している。真冬も周辺で氷の見物ができなくなるという意味だ。

江陵(カンヌン)大チョン・イルウン教授は「地球温暖化が続けば2100年まで韓半島周辺海水水位が42センチ上昇、沿岸と島地域などソウル市の面積の3.7倍が海になる」という予測も出している。

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