現代自はなぜ在韓外国人を採用するのか

現代・起亜自動車が先月22日から雇用サイトに韓国在住の外国人を対象にした新入社員採用広告を掲載しています。願書受付は5日までとなっています。こうした試みはグループ史上初めてのことです。採用対象は、韓国国内の大学に留学中あるいは他社で勤務中の外国人です。現代・起亜自動車は経営企画、財務、海外営業、人事、マーケティングなど6分野で1‐2人ずつ、計10人余りを採用する予定です。

大企業の外国人採用は珍しいことではありません。企業のグローバル市場への進出が拡大し、現地採用の社員が雪だるま式に増えているからです。しかし、韓国在住の外国人を韓国本社で採用するケースはそう多くありません。
SKグループは2005年から韓国在住の中国人留学生など20人の外国人を公募しました。昨年は対象国を拡大し、米国人40人、中国人40人、オーストラリア、ニュージーランド人5人など計100人を採用しました。これはSKグループが昨年採用した新入社員1000人のうち約10%に相当する数です。一方、サムスングループも2004年から毎年公募採用あるいは随時採用で数十人の外国人社員を採用しています。

韓国在住の外国人を公募採用する最大の理由は、韓国の情緒や外国の文化を同時に理解している外国人の人材を選抜するためです。いわゆる「水陸両用」のグローバル人材を確保するという戦略です。

これまで企業が海外現地で雇用した外国人の中途採用者たちは、その多くが韓国人の考え方と企業文化を理解できず、簡単に辞めてしまったそうです。一方、韓国国内で採用した外国人は、留学などの理由で長く韓国に居住し、韓国人の考え方をよく知っているほか、進出先の文化にも精通しており、活用度が高いというのです。
さらに韓国本社での組織のグローバル化を促進する効果もあります。外国人の新入社員が入ってくる部署では英語が公用語になり、社員が気を引き締めて仕事に取り組むといいます。いわゆる「プラス効果」が期待できるというわけです。

いずれにせよ、韓国企業でも「BJ代理」「小剛課長」といった呼び名が登場することになるでしょう。しかし、就職難に苦しむ韓国国内の青年失業者たちにとっては憂鬱なニュースかもしれません

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