「ドバイ油、下半期は107ドル台で安定」エネルギー研が予測

国際原油価格は今年下半期(7~9月)は需給状況が改善され、ドル安も落ち着きを取り戻し、安定へと転ずるだろうという予測が出た。

エネルギー関連の代表的な国策研究機関であるエネルギー研究院は22日、「国際原油価格の動向や展望」と題した報告書で、中東産ドバイ油を基準に、下半期の国際原油価格の展望値を1バレル当たり平均107ドルと示した。また、年平均は105ドルと予想した。

新たにまとめられた下半期の平均展望値は先月26日、官民合同で開かれた国際原油価格専門家協議会で示された120ドルより13ドル低い水準だ。

同報告書では、下半期の世界石油の需要が米国の経済成長の減速や東南アジアを中心とした発展途上国の原油価格への補助金削減などを受けて減速し、1日に平均70万バレルが減るだろうと予想した。

一方、石油の供給は石油輸出機構(OPEC)加盟国に変動はないものの、米国やスーダン、ブラジルなどのその他の産油国が新規油田での生産を開始し、1日平均100万バレル程度増えるものと展望した。

需給が改善しドル安が落ち着きを取り戻せば、石油に集中した投機性資金が流れ、原油価格は安定を保つだろうという説明だ。

ただ、米国のハリケーン被害が例年より大きかったり、中東の情勢が急激に悪化したりする原油高のシナリオでは、下半期に1バレル当たり平均140ドルで、年平均では121ドルまで値上がりするものと予想された。

一方、ドル高で金融投資家らが金を株式や債券市場へ移し、ナイジェリアの情勢不安が解決される原油安のシナリオでは、下半期平均は95ドル、年平均は99ドルと展望された。

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