新日鉄、太陽電池素材に参入・2010年にも新工場

新日本製鉄は太陽電池の基礎素材である多結晶シリコンを量産、同市場に本格参入する。生産コストを最大5割低減できる製法を開発、年産2000トン規模の新工場を2010年にも建設する方向で検討に入った。

JFEスチールも今年度中に同300トンの量産プラントを建設する。太陽電池メーカーの相次ぐ増産で多結晶シリコンは品不足が深刻化。鉄鋼大手の量産開始で素材を含めた太陽電池の国内一貫生産体制が強化され、環境分野での日本企業の競争力が一段と高まることになる。

二酸化炭素(CO2)を排出せずに発電できる太陽電池は温暖化対策を急ぐ世界的な動きのなかで需要が急拡大するとみられている。

世界最大手のシャープを筆頭に京セラ、三洋電機など国内各社が一斉に増産計画を打ち出しており、多結晶シリコンの確保が最重要課題に浮上。同素材を鉄鋼大手が低コストで国産化することで、各社の増産に弾みがつく。

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