伊藤忠商事はオーストラリアで石油・天然ガス開発事業に参入する。
三つの海上鉱区の権益の一部を現地石油会社から取得する方針で、設備建設を含めた総投資額は400億円程度の見通し。日本の石油消費の1%に相当する日量4万5000バレルの生産が期待でき、伊藤忠は一部を日本向けに販売する。
世界的な資源争奪が激しくなる中、政情が安定した地域での権益確保は国内エネルギー安定供給につながりそうだ。
対象は豪州南東部ビクトリア州の沖合約70キロメートルに位置する3鉱区で、現地中堅石油会社のアンゾン・オーストラリア社(シドニー)とビーチ・ペトロリアム社(アデレード)がそれぞれの鉱区で各50%の権益を保有している。