韓国消費者、日本へショッピングラッシュ

殺人的な韓国の物価を避け、日本へショッピング兼旅行に出かける韓国人が急増している。特に100円当たり1,000ウォンを超えた為替が760ウォン台へと落ちてからこのような動きは広がっている。

過去、日本でのショッピングといれば、ウォークマン、象印の炊飯器、カメラ、ノート・パンコンなどの生活用品が主流だった。しかし最近では、日本で韓国人たちが購入するのは、ルイビトン、バーバリーなどのブランド品。

ソウルにはないアイテムも多いが、価格がかなり安いため旅行を兼ねてショッピングを楽しんでいる。

実際、韓国女性に一番好まれているフランスのブランド時計カルティエロードスターの女性用モデルが、ソウルデパートでは419万ウォンで販売されているが、銀座のブランドショップでは40万8000円(約315万ウォン)で売られている。同じモデルがおおよそ100万ウォン近くの価格差が出ている。

また、ソウルの現代百貨店で175万ウォンするバーバリーの女性用トレンチコートが、新宿伊勢丹では 13万1250円(約 101万5875ウォン)と70万ウォン以上も安く売られている。さらに夏のセール商品はここから30%割引されるため、まさにソウルに比べて半額以下の価格でブランド品を買い揃えることができる訳だ。

マクドナルドやスターバックスのように全世界で均一商品を販売する食べ物の価格も何故かソウルがもっと高い。マクドナルドのチーズバーガー(100円=774ウォン)が、ソウルでは1,300ウォンで2倍近く高い。 スターバックスカヘェラテのトール(M)サイズも日本では360円(2,786ウォン)するのが、ソウルでは 3,800ウォンもする。

東京での勤務を終え、今月帰国したある会社員は、”2年前に比べてソウルの物価がかなり上昇したと思う。子供のプライベートの教育費が日本に比べて3~4倍以上もかかる水準だ”といった。

このように両国の物価水準の差が狭まったのは、為替の影響も大きいが、何よりも10年以上の長期不況を経験する過程で、日本社会全体で価格破壊が起きたのが最大の原因といえる。

専門家は、為替と国民所得の格差などを反映して考慮する時、今や両国民の所得水準を同じレベルにおいて比較することが可能だと主張する。サムスン経済研究所の全ヨンジェ研究員は、”為替や購買力を比較する場合、ソウルと東京の中産層以上の所得水準はほぼ同じと言える。したがって価格をそのまま比較しても無理はないと思う”といった。

流通業界の関係者は、韓国が日本より物価が高い根本的な理由として市場構造の差を指摘する。 “サングラスの場合、日本の市場規模が韓国より5倍以上大きい。輸入量がずっと多い分、価格も安くなる”と説明する。

また、韓国貿易協会の国際貿易研究員は、日本の流通チャンネルが多様化しているのも理由として挙げる。流通チャンネルが多いということは、消費者としては選択肢が多いという話。日本で7年間生活している韓国の大企業課長Aさんは、”日本では同じ品目でも百貨店から「ドンキホーテ」のようなディスカウントストアまで多様なものが買える”という。自分の所得水準に合わせて購入できるが、品物の品質の差はそれほど大きくない。そのため、消費者は本人の生活環境に合わせて満足度が大きい消費を楽しめる。

実際、東京では同じロレックス時計でも銀座三越百貨店では 42万円(325万ウォン)で売られるものが、近くのディスカウントストアでは 33万8,000円(261万ウォン)で売られている。ブランド品に対しても心理的には関心が多いが、他人のブランド品消費に対してはそれほど気にしない点が、日本消費者の特徴である。

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