外国人の対日投資縮小、株式・債券買越額が4年ぶり減へ

外国人による日本の株式や債券への投資が縮小している。2006年の外国人投資家による日本株などの買越額は11月中旬までで約11兆6000億円にとどまり、過去最高だった昨年の18兆円から大幅に減少。4年ぶりに前年比で減少に転じる公算が大きくなった。米景気の減速懸念などを受け、国内企業の業績動向を見極めようとしている外国人が多いうえ、中国など他の成長市場に資金を配分し直す動きがあり「日本買い」の投資姿勢を修正しつつある。

財務省の対外・対内証券投資データによると、外国人投資家が新規に取得した国内株式と中長期債から売却分を差し引いた買越額は、18日までで11兆6032億円。前年同時期に比べて3割以上も減った。最近は日本株を1000億円単位で売り越している週もある。このため通年でみても、金融システム不安などを背景に売り越しとなった02年以来の前年割れとなる可能性が大きい。

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