表には「Amycall」、 裏面には「Samsumg」(サムスンの英語表記のうちnをmと表記)と書かれた携帯電話は、サムスン電子の強力な追跡にもかかわらず、依然として中国青島などを中心に販売されている。これらニセ韓国製品のため、年間150億ドル(14兆ウォン、約1兆6800億円)に及ぶ輸出被害が生じている状況のなか、国内の財界が本格対応に乗り出した。
韓国貿易協会は今月4日、貿易センタートレードタワーで、国家的課題として浮上しているニセ韓国製品に対応するための「輸出商品模造総合対応センター」(stopfake.kita.net)を発足させた。ここでは中国などで野放しになっている偽物被害の相談を受け付け、外国から専門家を雇用して現地での取締りを行うほか、現地の法律家による民・刑事訴訟も代行する予定だ。米国との協力も推進する方針だ。
キム・ムハン貿易協会通商協力チーム長は「これまでのサムスンやLGなど個別メーカーレベルの対応では十分でなかった」とし「偽物問題は中国政府が積極的に対応してこそ根本的に解決されるものであるため、現地調査でニセ韓国製品を摘発し、中国当局に提示する」と話した。
貿易協会が調査した結果、ニセ韓国製品による韓国メーカーの輸出被害額は年間150億ドルに達するものと推定され、2~3年前までは中国内でのみ流通していたニセ韓国製品が、今では直接あるいはドバイなど世界的な物流拠点を経て、中東、東欧、南米など第三国に輸出されている。
偽物の発売時期も早くなり、MP3プレーヤーなど電子製品の場合、これまでは製品が発売された3カ月後に偽物が出回っていたのが、最近では15日にまで短くなっている。
LG電子の場合、中国内部の偽物摘発件数は2003年6件、2004年8件、昨年26件に続き、今年は50件を超えることが予想される。LG電子は偽物との全面戦を宣言し、中国広州でLG商標を盗用したエアコン生産企業を摘発している。
サムスン電子も携帯電話の盗用率が中国全体の販売台数の10~12%に達することが調査の結果分かった。現代モービスは2004年の1年間、20億ウォン相当のニセ自動車部品のため中国市場で被害を受けた。また、オリオンチョコパイや農心辛ラーメンに引き続き、最近ではロッテ製菓の氷菓菓子「雪来林」の偽物まで中国に登場した。