価格より品質で勝負 韓国部品メーカーがホンダと商談会


日本のホンダの子会社、本田技術研究所の四輪R&Dセンター(栃木県芳賀町)で5日、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)主催の自動車部品輸出商談会「HONDA-KOREA Autoparts Plaza」が開かれ、韓国の自動車部品メーカー48社が参加した。

これまでトヨタ自動車、日産自動車などほかの日本車メーカーとの商談会が行われたことはあったが、ホンダとの商談会開催は今回が初めて。

韓国デルファイ、LS産電など韓国の出展企業はホンダやホンダの協力会社に自社製品をアピールした。商談会は2011年夏に開催される予定だったが、会場となった同センターが東日本大震災で被災したため延期されていた。

東日本大震災後、日本の自動車メーカーの状況は国内の自社工場や協力企業の工場が打撃を受け、部品供給元の多角化が必要となり、韓国企業にとってはチャンスとなった。実際、商談会にはホンダの研究陣や購買担当者、300社を超えるホンダの協力会社の関係者ら1000人余りが出席し、韓国製品に高い関心を示した。

ホンダにモーターを納品するミツバの市川祐輔購買部長は韓国の自動車部品の品質について「日本の製品と比べても遜色ない。コスト面でも日本製品に比べ20~30%安い」と述べた。また、韓日間の領土問題などが韓国企業との取引には影響を及ぼさないとの見通しを示した。

ホンダに自動車部品を納品する三桜工業の倉持弘グローバル営業本部副本部長は、韓国製品の品質を確かめるために会場を訪れたとした上で、「現代自動車のようなグローバル企業に納品しているのであれば、品質はかなりのレベルに達したとみるべきではないか」と評価した。

ホンダの関心も高く、品質、安価な物流コスト、取引の安定性など韓国企業の競争力を細かくチェックした。

韓国からの出展企業も価格より品質で勝負すると自信を示した。ウォン高円安の影響で日本向け輸出の価格競争力が打撃を受けた上、為替変動のペースが速く、円建て決済を行う日本企業との取引では単価設定が難しいが、品質面での競争力は劣らないと強調している。

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