現代自など大手3社、最先端エコカーで協力

現代自動車は7日までに、サムスン電子の車載向け半導体とLG化学の先端バッテリーを装着した最先端のエコカープロジェクトに着手したことを明らかにした、早ければ3~4年以内に商用化する。世界の自動車市場でエコカー開発が活発になる中、自動車と情報技術(IT)の融合に向けた大企業間の協力となるだけに、注目が集まっている。

韓国経済新聞によると、3社の技術で開発されるエコカーは、燃費を最大限に高め、ばい煙および温室効果ガスの発生を最小限に抑えるほか、運転手が居眠りをした場合、自動的に減速・停止して、必要に応じて自動で駐車する未来の“知能型車両”となる見通しだ。

最先端のバッテリー技術のほか、車両内の各種データを保存・分析することで、エンジンなどを統制する車両用マイクロプロセッサーが必須となることから、3社が協力関係強化を加速しているとみられる。

現代自はまず、来月発売予定の液化石油ガス(LPG)を高圧噴射するLPI方式の小型車「アバンテLPIハイブリッド」に、LG化学が製造したリチウムイオン電池を搭載する計画だ。また、系列の起亜自動車「フォルテLPIハイブリッド」(9月発売予定)にも同バッテリーが搭載される予定という。

同バッテリーは、ハイブリッドカー用バッテリーの主流であるニッケル水素電池より出力が約50%高い。このほど破たんした米ゼネラル・モーターズ(GM)の優良資産を残した「新生GM」が来年発売するとみられる電気自動車(EV)「シボレー・ボルト」にもLG化学の同バッテリーが搭載されることになっている。

■政府も支援の意向

サムスン電子とは、車載向け半導体の開発に関する協議をほぼ終えた段階で、開発着手の時期を調整中という。車載向け半導体は、非メモリー半導体の一種で、自動車の基幹部品として活用される。

現代自とサムスンの共同開発については、韓国政府も支援する意向を明らかにしている。知識経済部の関係者は「サムスンは、付加価値が高く市場の展望が明るい車両用半導体市場に注目してきた」とし、1~2年以内にサンプルが完成することを見込んでいる。

米ATカーニーなどコンサルティング会社は、2020年ごろには、ハイブリッドカーや燃料電池車などのエコカーが全体の60%以上を占めると予測。世界最大の自動車市場である中国でも、40%に迫る見通しだ。

漢陽大学・自動車工学科の鮮于明鎬教授は「知能型エコカー市場が急速に成長しているだけに、世界に通用する技術力を有する韓国企業の提携による相乗効果が期待される」と話している。

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