韓国の2008年経済成長率は4.5%以下と予想

韓国銀行の李成太(イ・ソンテ)総裁は8日の会見で、「今年の韓国経済は現在の状況からすると、年間で4.5%以上の成長率を達成するのは難しい見込みで、4.5%かあるいはそれ以下となる可能性が高い」と明らかにした。

李総裁はこの日、韓国銀行金融通貨委員会が公定歩合を年5%のまま維持することを決定した直後に行った記者会見で、「成長率が頭打ちとなる状況は今年も続きそうだ」と述べ、このように説明した。

韓国銀行は当初今年の韓国経済の成長率を4.7%と予想していた。しかしこの日の李総裁の発言で、韓国銀行は事実上、今年の成長率の見込み値を0.2%下方修正したことになる。

李総裁は「昨年に比べると今年は成長率が頭打ちとなっているが、原油や農産物などの価格が高止まりしていることや、米国の経済不振とそれによる景気の悪化が韓国にも影響を及ぼし始めているようだ」と語った。

さらに「原油高にウォン安が重なった現在の状況が今後も続けば、今年の経済成長率は当初の予想よりも低くなり、経常収支の赤字幅も拡大するものと予想される」という見通しも示した。李総裁がこのように成長率の下方修正について言及したことについて、金融関係者の間には「今後の金利引き下げの可能性を示唆したのではないか」との見方も出ている。

李総裁は物価についても暗い見通しを示し、「今年の1月から4月までの物価の動向は、韓国銀行が当初予想していたものとは異なった動きを示している。今の上昇の勢いはしばらく続きそうだ」と説明した。先月の時点では、「物価は今年末ごろ安定するだろう」との見通しを示していたが、今回は「今年の物価は韓国銀行が予想する3.3%以上上昇するだろう」という内容に変わった。

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