李明博(イ・ミョンバク)大統領は6日、大統領府で世界的なソフトウェア業者の米マイクロソフト(MS)のビル・ゲイツ会長に会い、情報技術(IT)分野のグローバル協力策などについて意見を交わした。
企業の最高経営者(CEO)出身である李大統領は、この席でゲイツ会長が最近ダボスフォーラムなどで訴えた「創造的な資本主義」に関連し、「暖かい市場経済に向けた政府の取り組みと並んで、企業も社会的な責任を果たし、経済発展の恩恵がコミュニティーのすべての構成員にくまなく行き渡るようにすべきだ」と共感を示した。
李大統領は、また「大韓民国の建国60周年を向かえ、先進一流国家に跳躍するため、世界的な要人たちの知恵と経験を借りたいと思っている」と述べた上で、ゲイツ会長に「大統領国際諮問委員」を提案したが、ゲイツ会長も快く受け入れたと大統領府側は伝えた。
李大統領は、昨年の大統領選期間中に国民と約束していた「財産の社会献納計画」を紹介し、ゲイツ会長夫婦が運営する「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」に深い関心を表明した。
ゲイツ会長は、「情報通信分野で韓国が成し遂げた目を見張るほどの成果は、韓国をMSのグローバルソフトウェアビジネスで重要な協力対象として位置づけている。これから5年間の間に7兆ウォンの経済誘発効果があげられるように、韓国政府および企業とパートナーシップを強化し続けるつもりだ」と約束した。
ゲイツ会長は、また今後5年間、車両、IT、ゲーム、教育などの分野で計1億4700万ドルを投資する計画を明らかにした。
一方、ゲイツ会長は同日ソウル中区小公洞(チュング・ソコンドン)のロッテホテルで開かれた「韓国MSイノベーションフォーラム2008」で、「未来IT産業と韓国の重要性」といウテーマのスピーチで、「現在、われわれは『第2のデジタル時代』を迎えている。5年以内にわれわれは、過去数十年間の変化よりずっと激しい変化に見舞われるだろう」と述べた。
ゲイツ会長は、「オンラインとオフラインのコンテンツが統合されるほか、PCとTV間の境界が消える未来のIT環境では、機械と人間がさらに感性的に交感できる『タッチ技術』が重要となる。韓国のすぐれたIT技術が、このような変化と発展に大きく寄与するものと期待する」と強調した。