1992 年8 月の韓国と中国の国交正常化から約18 年が経過した。国交正常化後、既に2 万社以上の韓国企業が中国に進出している。両国の貿易規模は年平均25%超の規模で成長しており、2008 年には韓中2 国間貿易額は1800 億ドルを超え、国交正常化時と比べて38 倍となっている。
この様に韓国と中国の経済関係が緊密化する中、“ 世界経済の推進役” として発展を遂げる中国への理解と投資・交易機会を提供し、国内外韓商ビジネスネットワークを築くことなどを目的に「2010 中国グローバル韓商大会」が7月5 日から7 日にかけて、中国遼寧省瀋陽市で開催された。中国で国内外コリアン系商工人が一同に会するこの様な行事が開催されるのは初めてのこと。この「グローバル韓商大会」は駐中国韓国大使館、瀋陽市人民政府と中国韓国商会が主催、瀋陽韓国商会が主管して開催された。また在外同胞財団、世界韓人貿易協会、米州韓人商工人総連合会、東南アジア韓人商工人連合会、中南米韓人商工人連合会、そして本会議所などが行事協力として大会成功に向けて参与、大会期間中、国内外コリアン系商工人と中国企業人を併せて約4000 人が参加する大規模な大会となった。本会議所からも崔鐘太会長、呉載福顧問、梁龍雄顧問、芦刈勝治諮問委員、宋玉植兵庫会長、朴忠弘副会長、黄永珠副会長、申均三副会長(秋田会長)、金成根常任理事(静岡会長)など約25 名が参加した。7 月6 日の「開幕式」には、韓国側来賓として柳佑益駐中国韓国大使、辛亨根駐瀋陽韓国総領事、権寧建在外同胞財団理事長、李秉錫・趙源震・朴宣映国会議員、朴根太中国韓国商会会長などが参席、中国側来賓には王珉遼寧省党委書記、曽維瀋陽市党委記、陳海波瀋陽市長などが参席した。開幕式では柳佑益大使、王珉党委書記、朴根太中国商会会長の主催挨拶に続き、鄭雲燦国務総理からビデオメッセージが届けられた。また柳佑益大使、王珉党委書記が共同でグローバル韓商大会の開幕を宣言した。大会期間中は、「韓中上位100 社企業交流会」「中国市場開拓及び中国進出韓国企業成功事例フォーラム」「中国・韓国投資説明会」「韓中優秀商品及び貿易商品展示会」「韓中ハイテク産業交流会」など約30 のイベントが開催され活況を呈した。また併設事業として「韓食世界祝典」「韓国映画祭」「韓国大学留学博覧会」等も行なわれ“ 韓流” イメージの向上に繋げた。この「グローバル韓商大会」期間中、8 つの韓中企業が経済MOU(諒解覚書)を締結した。また中国原木材の韓国輸入、韓国乳製品の中国内販売の契約等々、今後年間5000 万ドル(約44 億円)規模の貿易契約が交わされた。また同大会を誘致した瀋陽市にも1 億ドル以上の経済効果をもたらすものとなった。「グローバル韓商大会」に併せて本会議所では瀋陽観光も行い、清朝の初代皇帝ヌルハチにより1636 年に建立された「瀋陽故宮」(世界遺産)、清朝二代皇帝陵墓「昭陵」(世界遺産)等を観光した。また7 日からは上海に移動し、今年5 月から10 月まで開催している上海万博を参観した。上海万博「韓国館」は約3 時間の入場待ちで参加192 カ国のうち人気パビリオンの一つ。一日平均3 万人を超える入場者で、6 月末時点で入場者数200 万人を突破している。外観はハングルを組み合わせた壁面でデザインされており、館内では「魅力・多彩」をテーマにタッチパネル・3D 形式で韓国の街並みを見ることができる。その他、訪中団一行は世界を代表する上海金融街や港湾施設などの視察及び観光を行なった。
写真)瀋陽市人民政府招請「歓迎晩餐会」(7/5)にて。(前列左3 人目:朴根太中国韓国商会会長、5 人目:柳佑益駐中国大使夫妻)